貧者の金利

貧しい人ほど重い金利のからくり


貧しい人ほど、金利の負担は重くなっています。
困っている人ほど、厳しい条件を押し付けられます。
まるで食物連鎖のような構造がそこにはあります。
より強者がより弱者を喰うという階層です。

それを簡単に図示すると、次のようになります。
※日銀から民間金融機関への貸出金利は、基準金利(従来の公定歩合)を採用。 

  融資の流れ: 日本銀行 → 民間銀行 → 消費者金融 → 利用者
  貸付金利  :       0.75   1.8~2.8    8~18
  平均的倍率:             ×3          ×6


誰もが民間の銀行から借りられればよいのですが、貧しい(所得の低い)人や担保(資産)のない人は、なかなか融資してもらえません。
そこで、お金のない弱者ほど消費者金融に依存することになります。
より不利な条件を余儀なくされると言うことです。

そのため、貧しい人はますます貧しくなります。
一旦、貧困に陥ると、なかなかそこから抜け出せない原因の一つがここにもあります。
それが弱肉強食の自由競争主義社会の現実です。

なお、各種金利の主な指標は、次のようになっています。(2007年、12月現在)
数値は一部概数です。(単位%)

 ・短期プライムレート(主要行)…1.875~2.125(ランクにより異なる) 
 ・長期プライムレート(主要行)…2.15前後
 ・住宅ローン金利(30年固定型)…2.7~3.0

※プライムレートとは、銀行が企業に対して融資するにあたって、最も優遇された金利(最優遇金利)。
※融資期間が1年以内のものを短期プライムレート、1年超のものを長期プライムレートという。