●毛布の静電気を抑えるためには?
冬はとても乾燥しています。
とりわけ太平洋側には、乾いた北風が吹きつけます。
室内の湿度は、たいてい40%台になります。
当然、静電気は起きやすくなります。
あのパチパチという音、ビビッと言う刺激は実に不快なものです。
特に毛布が厄介です。
頻繁に強い静電気が起きるからです。
扱いや利用に嫌気が差すときさえあります。
この厄介者の毛布の静電気から逃れるためにはどうしたらよいでしょう?
毛布を利用する限り完全に逃れることはできません。
しかし軽減する方法はあります。
それは毛布の素材を選ぶことです。
静電気の発生は、その素材によって大きく左右されます。
毛布は分量が多いだけに、その影響は増幅します。
ある毛布会社が素材別の静電気発生の違いを調べました。(→参照)
その実験結果は、次のようになっています。(Vは電圧の単位)
ポリエステル・ウール…3500V
シルク…1700V
綿…1000V
この比較数値を見ると、綿製品の静電気が圧倒的に小さいことが分かります。
素材的には、綿毛布を使えば静電気による不快指数は最小にできるということです。
静電気にストレスを抱いている人は、選択を考えるべきでしょう。
綿毛布は、静電気発生率が少ないばかりではありません。
この他にも、いろいろメリットがあります。
四季を問わず、年中利用できるということです。
タオルケット代わりになります。
夏用と冬用を別に買いそろえる必要がなくなります。
収納スペースも、その分減らせます。
ちなみに、私は布団は一切使っていません。
毛布だけです。
別に外国人の真似をしているわけではありません。
欧米人は、一般的に布団は使いません。
私が布団を避けるのは、趣味のアウトドアをより快適に愉しむためです。
当たり前のことですが、大自然の中では、電気製品は利用できません。
エアコンなど論外です。
頼れるのは自分の身体だけです。
私は時折、衣食住の一切を詰めたザックを背負い山岳の奥深くに分け入ります。
このときは、特に自然の厳しさに向き合わなければなりません。
冷たい地面の上に身を横たえなければなりません。
時には、ドロの中、岩石の上、氷雪の中のこともあります。
もちろんそれでも、満たされた幸せに包まれて眠りに就きます。
このように大自然の中で、寄り快適な時間を過ごすためには、普段から文明の利器を利用しない生活に慣れていくことは必要です。
暑さ・寒さにできる限り適応する自力を付けておくことです。
そのため私は、日常から、寝具類の利用を極力少なくしています。
冬も毛布2枚だけです。
その代わり、寒い時節には厚着をして寝ます。
重ね着をして寝ることのメリットについては前述しました。(→参照)
特に,冬は肩を冷やさずに済むし,トイレなどへの寝起きも苦になりません。
緊急時にも迅速に対応できます。
また、寝具を毛布だけに圧縮することにも大きなメリットが得られます。
次のようなものです。
・中綿入りの布団に比べて容量が小さくなる。従って,収納スペースが少なくてすむ。
・布団に比べて洗濯が容易。毛布なら家庭で洗濯することが可能である。
・価格的にも安い。毛布なら2枚揃えたところで、高々1万円程度の出費ですむ。
大きな布団を持たない暮らしはけっこう快適です。
いろいろな利点があります。
とくに綿毛布の活用にはもっと目が向けられてよいでしょう。