政治家の領収書

政治資金に関する領収書は1円からに!



政治資金(政治活動費)に関する不明朗な会計が問題になっています。
安倍内閣でも、大臣の政治団体などによる多額の不正経理操作や虚偽記載の発覚が続き、社会の批判を集め、不信を高めています。(→参照

これらの不祥事は、氷山の一角でしょう。 
大臣という政界の中枢を担う立場にあったからこそ、明るみに出されたとも言えます。
12省庁のうちから、4人もの大臣に疑惑が生じたのは尋常ではありません。


この最大の原因は、政治資金に関する支出がルーズであったことによるものでしょう。
5万円以上の支出には領収書の添付義務がないということです。(→参照
極論すれば、4万9千円の支出を千回行っても、支出に計上しなくて済みます。
5千万円近くが隠匿できるということになります。


政治家の資金の会計処理には、なぜこのような特典が与えられているのでしょう?
民間では、1円から記帳義務があります。1円から申告の必要があります。
何万円以下は、領収書を用意する必要はない、計上しなくてもかまわないという附則などありません。


政治家の中には、会計事務の煩雑化を理由に、1円からの会計処理、領収書添付に否定的な人も少なくありません。
本当にそうでしょうか?
事務処理の労力は、それほど増えるでしょうか?


そんなことはないはずです。
領収書は、レシートでもかまいません。(→参照
それらをどんどんファイルなどに貼り付ければいいだけです。
まとめてホッチキスで閉じるだけでもいいでしょう。
要するに、なくさなければいいわけです。


記帳の手間だって、大してかかりません。
まさか今どき、手書きで帳簿を付けている国会議員の事務所などないはずです。
パソコンに数字・文字を打ち込めばいいだけです。


パソコンのおかげで、今や複式簿記でも転記の手間は、革命的に軽減しまています。
伝票や現金出納帳などに、入力するだけで、元帳や仕訳帳に自動的に反映されます。
貸借対照表や損益計算書などの決算書類まで作成されます。


経理事務の煩雑化など、何の理由にもならないはずです。
しかも、青色申告のためのパソコンソフトなら、3,4千円台から販売されています(→参考)。


政治資金の不正に関しては、もう何十年も国民を落胆させてきました。
国や社会のトップにある人たちのお金の扱いがルーズなものであっては決してなりません。
その立場からしても、最も厳しいものであってよいはずです。
国民の信頼と敬意を勝ち取るためにも、政治資金の処理は、明朗かつ正確でなければなりません。


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