◆政治家の不正会計の責任は大きい!
政治家と不正会計、その疑惑の問題が続出しています。
これでもか、というくらい続いています。
ほとんど安倍内閣の要職にある人々に限っても、これほど多くのスキャンダルが暴露されています。
背景には、国民世論の安倍内閣への反感、反発が強いことが背景にあるのでしょう。
世論がマスコミや調査機関などを後押しし、追い風になっているわけです。
小泉首相の時は、このようなことはほとんど俎上に上がっていませんでした。
支持率が高かったためでしょう。
では、どのような不祥事が発覚したのでしょう。
主なものをまとめてみます。
まず、参院選の前の第一次安倍内閣のときです。
・佐田玄一郎元行政改革担当相…架空の事務所費などに約7800万円を計上。
・松岡利勝前農水相(自死)…議員会館の事務所費に3年間で約9000万円を
計上。また、緑資源機構の下部団体から約2600万円の献金を受領。
・伊吹文明文科相…約4000万円の事務所費の一部に虚偽記載の疑惑。
・赤城徳彦農水相…実体のない政治団体などの事務諸費に約9000万円を計上。
では、第二次安倍内閣ではどうでしょう?
・遠藤武彦前農水相…自分が理事長を務める共済組合が加入者を水増し、補助金約115万円を不正に受給。遠藤前農水相も3年前に事実を把握したが放置。
・玉沢徳一郎元農相…秘書が領収書(計255万分)をコピーし、五重に計上。
・二階俊博総務会長…事務所の無償提供分(計約328万円相当)を未記載。
・坂本由紀子外務政務官…政治資金報告書に計約50万円分を重複不正計上。
・岩城光英官房副長官…パーティー券50万円分を不適切記載。
・荻原健司経産省政務官(五輪金メダリスト)…自宅の電気代9万円を事務諸費として計上。
※ 最近、新たに判明した会計疑惑があるので、以下に追加記載します。
・若林正俊農水相…若林氏の政治団体の代表が、農水省の補助金を受けている団体のトップを務め、その経費で若林氏の政治団体のパーティー券を購入。
・上川陽子少子化担当相…自らが自らの政治団体に貸し付けた約1200万円を資産等報告書に未記載。
・小泉昭男財務政務官…自らが支部長を務める政党支部に貸し付けた約3300万円を資産等報告書に未記載。
・鴨下一郎環境相…自らの資産等報告書と政治資金収支報告書の同一勘定の記載金額に数千万円の差額。
・増田寛也総務大臣…増田氏の資金管理団体が100万円の寄付を未記載。
・高村正彦防衛相…政党支部から受け取った政治活動費計900万円を政治資金報告書に寄付と誤記。
それにしても、金額が大きすぎます。多すぎます。
百万単位、千万単位でミス、誤記、漏れがあるとは、庶民感覚とはかけ離れています。
金銭感覚が麻痺しているのでしょうか?
さらに疑問が湧きます。本当にこれで全てでしょうか?
安倍内閣の要人だけでも、これだけあったのです。
短い調査の期間だけでも、これだけ発覚したのです。
国民のほとんど誰も、そう思わないでしょう。
氷山の一角だと言うことです。
確かに、これらの実際の不正操作については、資金管理団体(後援会など)などで起きています。
では、閣僚や政務官たちに、問われるべき責任は無いでしょうか?
そんなことはありません。
まず、不正操作を知っていたなら、彼らはまさに違法行為の当事者です。
身内の不正を見逃していたなら、管理・監督責任が問われます。
では、知らなかったとしたらどうでしょう?
この場合もやはり、組織のトップ、あるいは最高責任者として、管理責任・監督責任が問われます。
それらが無責任、いい加減であったということです。
このような会計不祥事は、単独には金額は確かに大きくないかも知れません。
大きな悪影響があることは否定できません。
悪事は悪事ですが、その影響力は一般人の場合と大きく異なります。
それは、何より彼らが国権の最高機関の要職にあるからです。
これを無視することはできません。
どのような影響が考えられるでしょう。
その主なものは、次のようになります。
1.責任政治不信を招く。
納税や保険料の徴収にも影響を及ぼします。
それらを出し渋ると言うことです。
彼らの定めた法律や政策にも、不信感がもたれます。
政治家全体が、信頼や敬意を失うという事態も招きます。
2.利権の温床になる。
お金の不正操作が放置されれば必ず、利権の温床になります。
大きな腐敗へと繋がっていきます。
それは、後進国の政治腐敗を見れば、容易に理解できるでしょう。
一部の人間が不正な利得を得ることは、国民の利益を損ないます。
3.国民の間に、モラルハザード(倫理荒廃)を醸成する。
国のトップにある人たちが、乱れれば、国民に波及するのは明らかです。
彼らは注目され、大きな感化力を持つからです。
彼らは、最高レベルの公人です。
その自覚が欲しいと思います。
理想を言えば、子供の模範でもあるべきです。
政治家には、自らのプライドや尊厳に対し、墓穴を掘るようなことは、して欲しくないものです。
今回の不祥事の続出は、美しい国から遠いことを政治家自らが示してしまいました。
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