年金の財源

年金は、保険料より税金で集めよ!


年金が大きな社会問題になっています。社会不安さえ増大させています。
加入記録の欠落、データの入力ミス、年金保険料の私的流用、未納者の増大、強制徴収費用の増大など、大きな問題が後から後から引きも切りません。

これらの原因のほとんどは、財源(徴収)が保険料になっているためです。
そのため、一人一人の徴収を詳細に記録し、支払いと整合させるため、扱う情報が膨大になってしまいます。
加入者は、かなり以前に1億人を優に越えています(コンピューター上の現在の記録は、約1億4000万人)。しかも、時々大きなシステム変更が行われたり、制度の修正が加えられたりしています。加入記録に欠落が記入ミスがあるのは、必然と言えます。

取り扱う情報や資料が膨大になるため、人件費も膨張します。
また、保険料であるため、未納者の増大を許します。そのため、強制徴収の費用も肥大します。

保険料を扱う保険庁(解体後も名前(看板)が変わるだけ)という巨大組織を温存するのは、官僚たちの天下り先を確保するためかと勘ぐってしまいます。
保険庁は、国民のためにあるのであって、官僚たちのためにあるではありません。

さらに、未納者の中には、生活保護を当てにして、意図的に未納を決め込むものもいます。
しかも、国民年金の場合、40年間保険料を全額収めても、手にする年金は80万円程度ですが、生活保護費なら全く負担をしなくても、100万円近くが支給されます。
不心得者が現れても、全く不思議ではありません。
そうなると、まさに「正直者が馬鹿を見る」という状況になります
国民年金保険料の未納者は、加入者のおよそ3分の1に達しています。

ところが、どうでしょう。これらの問題は、年金の財源を税に転換することによって、その大部分は解決されます。
加入、脱退、再加入の記録、そして国民年金や厚生年金などの年金間の移動の記録などは、不用になるからです。
転職する人々や、結婚のためなどで改姓する人たちの面倒はなくなります。
未納問題、強制徴収の問題などもクリアーされます。

本当に多くの国民のためを思うなら、年金の財源は保険料ではなく、一刻も早く税に移行すべきです。公正も図れます。
それを可能にするのは、政治権力にしかないことは明らかです。
そのような政権が誕生するよう期待するしかありません。