●タンパク質とたんぱく質、どちらが正解?
学校、教師は子供たちにしばしば、学習指導において、非常に細かなことを要求します。
過酷と思えるほどのものです。
これは、非常に子供たちの勉強に対する意欲を損ないます。
学ぶことに対する嫌悪感さえ催させるほどです。
悪性のストレスをも蓄積させます。
いくつか例を挙げます。
英語のテストで、ある生徒は「先生」を意味する単語として、「teacher」と書きました。
子供はバツを食らいました。どこに誤りがあるでしょう?
答え、「t」にあります。正解は「十」です。
文字の下部が留めてあります。
文字の下部を右にはねたため、誤りとされたのです。
社会のテストで、ある生徒は、「15世紀を中心に、イタリアに始まり、ヨーロッパ全体に広まった古典文化の復活・復興の動きを何というか?」という問いに対し、「ルネッサンス」と書きました。
その生徒の答えは、バツとなりました。
誤りはどこにあったのでしょう?
それは、小さな「ツ」を入れたことです。促音にしたことです。
同じようなことが、「フィリッピン」、「バングラデッシュ」、「イタリヤ」、「ダイヤ」などについても言えます。
通常、これらは全て誤答とされす。
正しくは、「フィリピン」、「バングラデシュ」、「イタリア」、「ダイア」です。
「コンピュータ」についても、「コンピューター」、「コンピュータァ」は、多くの先生によって誤りとされます。反論は、許されません。
理科のテストでも同じようなことがあります。
「植物の葉緑体で作られる養分は何か?」という問いに対して、ある生徒は「でんぷん」と書きました。
この生徒の解答は、誤りとされました。なぜ、でしょう?
それは、答えを、ひらがなで表記したからです。
正解は、「デンプン」です。
同じように、「たんぱく質」、「せきつい動物」、「ほにゅう類」などの表記も、たいてい誤りとされます。カタカナを使わなければなりません。
数学でも、三角形の合同条件として、「三組の辺」、「一次方程式」と書けば、減点されることさえあります。
「3組の辺」、「1次方程式」が正解です。漢数字は使いません。
国語の書き順では、さらに複雑です。
かつて一般的に使われていた筆順、あるいは中国では一般的に使われている筆順は、当然誤りとされます。
それどころか、文部省(現在の文部科学省)が刊行(1958年)した『筆順指導の手びき』もほとんど無視されています。
この中では、発のかしら部分、「必」などには3通りの筆順が認められています。
「馬」、「感」、「無」、「興」などは2通りの書き順が正しいとされています。
ところが、学校で正しい書き順として正解になるのは、通常このうちのただ1つです。
(もともと、楷書と草書でも、筆順は異なります。)
低学年の子供が、「ぼくわ、お使いえ行きました」と書いても、大きなバツをもらいます。
「ぼくは、お使いへ行きました」という表記の仕方が正しいとされているからです。
しかし、低学年の小学生は、しばしばこのような文字の使い方をします。
彼らは、大きなバツを目の当たりにして、顔から微笑みが消え、表情から輝きを失います。
もう、ウンザリでしょう。
むかつかれたかも知れません。
でも、本当です。
しかも、ほんの一例です。
学校ではこのようなことが日常的に行われているのです。
このようなことが学校の授業やテストでは繰り返されているのです。
子供たちに押し付けられ、強いられています。
ほとんどいじめです。
これでは子供が勉強嫌いになったり、ストレスを溜めるのは当たり前です。
子供たちが勉強嫌いになるのは当たり前です。
わざわざ勉強嫌いを作っているようなものです。
大人たちだって、同じような指導を受けたら不快でしょう。
会社から細かい支持を受け続ければ、やる気をなくすに違いありません。
憤怒や嫌悪さえ抱くでしょう。
このような枝葉末節にわたる指導は、弊害が大です。
子供を勉強から避け、憤りを溜めるだけではありません。
子供は、勉強のエネルギーをそちらに大きく奪われることになります。
これは子供たちから、事物の大局を見る目、物事の本質をつかむ眼力を摘み取りかねません。
そればかりではありません。
このような指導は、学校嫌い、先生嫌い、大人嫌いさえ助長させかねません。
大げさに言えば、人の心を荒らし、社会を病ます動因にさえなりうるということです。
細かな指導の押し付けに対しては、教育界や現場の教師が今一度、顧みることが強く求められています。